いつもご参加くださっている皆さま、そしてこのたび初めて足を運んでくださった皆さまへ。
実りある時間を皆さまと共に過ごせることに、心より感謝申し上げます。
2023年4月1日のスタートから今日まで、会を継続できているのは、皆さまの温かな関心と支えがあってこそです。
不安や緊張の中で、参加してみようと勇気ある一歩を踏み出してくださったことに、改めて感謝いたします。
私たちの会では、分かち合いを通じてお互いを認め合い、ご自身の体験や気持ちを安心して話せる温かな雰囲気づくりを大切にしています。
それは、かつて養育者から十分に感情や思いを受けとめてもらえなかった――それでも受けとめてほしかった――そんな未完結の想いを持つ多くのアダルトチルドレンの方々が、「この2時間だけは、自分の気持ちを話しても受けとめてもらえる」という安心感を育てていきたいと願っているからです。
その安心感を皆で育むために、当会では多くの自助グループでも採用されているルールをお願いしています。
助言や評価よりも「傾聴」を大切にしているのは、かつて子どもだった私たちが本当に欲しかったものを、今からでも味わいはじめたいからです。
もしかしたら、「期待していたものと違ったな」と感じる方もいるかもしれません。
「自分はここにいていいのかな…」「みんなの方が私よりずっと大変なのに…」
そんな戸惑いや違和感は、これまで私たちが経験してきた孤独感や自己否定感、罪悪感の表れかもしれません。
多くの場合、はじめは人間関係のパターンが自助会でも再現されます。
これまでの経験を振り返ると、この違和感を避けずに通ることは難しいです。
そして当会では、悩みに対して明確な答えを出すことはしません。
この時間をともに過ごし、自分の感じたことを分かち合うことで、「いま、ここ」に自分が存在している感覚を皆と共有します。
その違和感こそが、アダルトチルドレンという特徴から一歩先へ変容していくための、心に安心と安全の土壌をつくる新たなスタートだと、私たちは考えています。
無理のない範囲で参加を続ける中で、仲間と体験を分かち合いながら、少しずつ自分への理解が深まっていく――そんな声が仲間から語られています。
そして、2回目以降は、心の中でこんな気持ちがせめぎ合うかもしれません。
「行きたいけれど、行きたくない」
「話したいけれど、話したくない」
「分かってほしいけれど、分かってほしくない」
そんな葛藤が生まれたときは、どうか無理をしないでください。
それでも、もしよかったら、もう一度だけ足を運んでみてください。
もしかしたら、前回よりも少しだけ「来てよかったな」と感じられるかもしれません。
皆さまとともに育む心の豊かさは、この会を出た後も、きっと皆さまの心の中に温かく居続けて、より良い人生の選択を後押ししてくれると信じています。
いつも、皆さまのおかげで充実した会が開かれていることに、心より感謝を申し上げます。
変えられるものと、変えられないもの。
その両方を見分ける智慧を、これからも皆さまと共に育んでいけますように。
そして、今日という一日を大切に取扱うことができますように。
今後も、静岡アダルトチャイルドの会をよろしくお願いいたします。
2025.6.28